素材による住環境の違い


「家の住環境ってなぁに?」と思いませんか。

家に使用する建築資材によって、室内の環境に及ぼす影響に違いがあります。 今日の住宅は、高気密・高断熱・ローコストなどが合言葉となって、各ハウスメーカーがしのぎを削って家を建築しています。様々な建材や設備が普及し、以前とは比べ物にならないほど『快適な家』が建てられています。

 

しかし、高気密になった室内には、クロスや他の建材より揮発した有機化合物が空気中に散布していることをご存知でしょうか?

 

また、透湿性(調湿性)のない建材の使用により壁内の結露が起こり、それによって構造材が劣化したり、カビの繁殖がおこりシックハウスやアトピーといった人体に影響まで与える環境となっているのです。

□ 結露の怖さ

結露とは空気の温度差によって起こるわけですが、窓に起こる様な結露は表面結露といいます。この表面結露は目で見ることができるため、結露の対策や確認がしやすいのですが、本当に怖いのは壁の中で起こる内部結露(壁内結露)がとても恐ろしく危険なのです。

 

この内部結露は見えない壁内で起こるため、発生後の対策が非常に困難なのです。内部結露は、家の構造材を腐食させカビの繁殖しやすい環境をつくり、カビやダニのハウスダストにより室内の空気を汚し、シックハウスの原因ともなるのです。

□ 住環境が引き起こす負のサイクル

調湿しない素材や施工方法や工法により、住む人の体に悪い影響を及ぼす住環境や、家の構造材の腐食にまで繋がる「負のサイクル」を引起します。今日の住まいづくりは、この負のサイクルのある住まいづくりが主流となっています。昔の家には土壁が使われ、壁や窓の気密性も低いため自然と風が通ることで、自然の換気ができていました。これにより古い木造家屋でも、構造の劣化が起こりにくく、長期間住まいを保つことができてきたのです。

 

 

負の環境サイクルの構造

  1. 家に使用する材料(素材)や工法によって透湿・調湿機能が得られず、結露が起こりやすい環境となります。
  2. 壁の中の結露(内部結露)により、構造材の腐食やカビの繁殖などが起こります。
  3. この状態が長期間続く事で室内の環境(空気)も汚染されていきます。
  4. 汚染された空気の中での生活を続けることで、シックハウスや他の病気にもなります。
  5. 家の傷が早く短期間で改修などの処置が必要となってきます。
住まいのサイクル図

□ 負のサイクルの家で使用される素材や工法

  • 構造材     ・・・ 柱・梁などが接着剤で貼りあわせた集成材
  • 構造用合板   ・・・ 床・屋根等の下地材としてベニヤを使用
  • 断熱材     ・・・ 防湿グラスウール
  • 床材      ・・・ 合板フローリング
  • 壁・天井材   ・・・ ビニールクロス
これらは全て、透湿や調湿できる材料ではありません。また断熱材は施工のムラができやすく、性能を発揮できないものもありますので、メーカーの断熱数値だけで良い断熱材であるというわけではありません。 家を長持ちさせる素材はきれいな空気を保ち、きれいな環境によってプラスのサイクルができるものなのです。

□ 住環境という付加価値

住まいの構造に集成材を使い、ベニヤを下地などで使った住まいには、たくさんの接着剤が使われていることになります。

さらに壁や天井のクロスを貼るにも大量の接着剤は使用されます。

 

基本的に家づくりに使用される建築資材には、F☆☆☆☆という最も化学物質の飛散量が少ないと認定されたものを使用します。しかし、このF☆☆☆☆と認定された建材にもホルムアルデヒドやVOCなどは含まれています。 この成分は常温でも気化するため、室内の生活空間の空気中に常に放出され続けているわけです。

 

これらの建材によって囲われた住まいの環境のことを想像したことがありますか?そしてきれいな室内の環境を失う怖さを知っていますか?

 

きれいな住環境というものは、住まいにとってとても大切な付加価値なのです。


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