REFORM


断熱・遮熱リフォーム


快適な環境をつくるのに断熱材はなくてはならない重要なものです。夏場の熱気や冬の冷気を抑え、室内の冷暖房の効率を上げるにも断熱性能はかかせません。そして断熱性能を発揮するためのしっかりとした施工も大事な要素ですので、どの断熱材が自分の住まいに一番適しているのかを見極めることが必要です。

住いの熱の逃げる割合

まずは断熱と遮熱を知っておこう


夏は涼しく、冬は暖かい快適な住まいづくりに、断熱材は欠かすことのできない大切な素材です。

『外からの暑さや寒さを遮る』 『室内を一定温度に保つ』という大きな役割があります。

熱が伝わる方法は3つ

・伝導

「伝導」とは、物質を通して熱が伝わることを熱伝導といいます。

・対流

「対流」とは、空気や液体などの流れによって熱が伝わることを対流といいます。

・輻射

輻射(放射)とは、遠赤外線などの熱線によって直接、熱が伝わることを言います。


熱の伝達方法

 

熱の移動には、伝導が5%、対流が20%、輻射によるものが75%だといわれています。

断熱材は伝導と対流に対しては効果を発揮しますが、放射(輻射)による熱の伝達には効果がありません。

 

いくら高性能な断熱材を使用したとしても、輻射による熱の伝達を抑えることができないので、その対策として輻射熱を90%以上遮る『遮熱』という工法が大切になってくるのです。


☆  断熱について

断熱の種類は大きく分けて3つ

⒈ 繊維系断熱材

繊維系断熱材は、細かい繊維が複雑に絡み合い、その繊維の間に空気を閉じ込めることにより断熱効果を発揮します。

 

 繊維系断熱材には以下のものがあります

セルロース

セルローズは天然の木質繊維による、新聞紙などのリサイクル紙を原材料としています。木質繊維特有の吸放湿性で適度な湿度を保ち、調湿性能の高い断熱材です。

インシュレーションボード

インシュレーションボードは、主に廃材や木質密度の小さい広葉樹を原料とし、木材を繊維(ファイバー)状にしてから接着剤を配合し、熱圧成形して板にしたものです。


⒉ 発砲プラスティック系断熱材

発砲プラスティック系断熱材は、プラスチック(=石油)が原材料となっており、プラスチック素材の中に細かい無数の気泡を閉じ込めることで、断熱材としての機能を発揮します。

 

発砲プラスティック系断熱材には以下のものがあります

グラスウール

グラスウールはガラスを原料としています。グラスウールは、複雑に絡み合った繊維の間に無数の空気を閉じ込めた部屋があり、この空気の部屋を層として構成することで、優れた断熱性能を発揮します。

ロックウール

ロックウールは、玄武岩、その他の天然岩石などを主原料とした断熱材です。ロックウールは繊維自体にたくさんの空気を取り込んでいるため、断熱性と保湿性が高いのが特徴です。


ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)

原材料となるポリスチレン樹脂をビーズ状にし、そのビーズをさらに数十倍に膨らませて大きくしたものです。

発泡粒子の中に空気が閉じ込められています。この空気が断熱材としての働きを高めてくれているのです。

押出法ポリスチレンフォーム(XPS)

ポリスチレンを原材料とした発泡プラスチック系断熱材です。押出法ポリスチレフォーム(XPS)は、押出機の中でポリスチレンと発泡材を混ぜ、押出機の外に押し出されたタイミングで発泡します。


硬質ウレタンフォーム

ウレタンフォームは、ポリイソシアネートとポリオールという成分を、発泡剤や触媒などと一緒に混ぜてできた材料です。工場で発泡しボードの状態で出荷する硬質ウレタンフォームと、現場でスプレーすると同時に発泡させる現場発泡式ウレタンフォームの2種類があります。

フェノールフォーム

フェノール樹脂は熱に強く、熱で硬化する特徴があります。樹脂を発泡させることで樹脂の中に気泡を構成しています。

高い断熱性能に耐熱性・ 難燃性がある優れた断熱材になります。


 天然素材系断熱材

天然素材の断熱材は、羊毛やコルクといった自然素材からできています。

断熱・調湿・防露・安全性などに高い効果を発揮し、トータル的に優れた断熱材になります。

 

天然素材系断熱材には以下のものがあります

羊毛断熱材

羊毛の繊維が1本1本複雑に絡み合い、隙間にたくさんの空気ためることで高い断熱性を発揮します。また、気温と湿度の変化に合わせて水分調節することができる「調湿性」があり、接着剤を使用しないのでホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)を含まないので、安心で安全な断熱材です。

木炭コルク断熱材

もともと断熱性の高いコルクを炭化させることでさらに断熱性を高くし、素材の持つ調湿機能により結露を抑え、ホルムアルデヒドを含まない安全な断熱材です


断熱材の比較表

断熱材の比較表

(クリック拡大)

断熱材を選ぶポイントは

  • 断熱性の高さ
  • 湿気に対しての強さ
  • 火に対する強さ
  • 安全性の高さ
  • 施工のしやすさ(施工の不具合により断熱性能は大きく低下します)

ここが最も大事なところ

断熱材選びにお薦めするのは、やはりセルロースの断熱材になります。ですが良い断熱材は価格も高いので、限られた予算の中で断熱材の短所を補う工法を組み合わせること』『性能表示通りの施工が簡単にできる』ことも重要な断熱選びのポイントになってきます。

 

例えば、セルロース断熱材ならば湿気や結露にも強いので安心ですが、グラスウールなどの湿気に弱い断熱材は、防湿対策が必要となってきます。

  • セルロースの場合       断熱材のみ
  • グラスウールの場合      断熱材 + 防湿(湿気によりカビの繁殖)
  • ウレタンフォームの場合    断熱材 + 防火(火災時に有毒ガスを発生)

断熱のリフォーム部分と方法

 

断熱材は家の『 床下・壁の中・屋根裏もしくは天井の上』に施工されていますが、断熱を新築同様にリフォームするということは、かなり大がかりな工事となります。家全体のリノベーションを考えるならば、外壁や内装材を撤去したのち改めて断熱を施工するという方法がありますが、ここではもっと簡易的な断熱のリフォーク方法をご紹介します。

床の解体などをせずに断熱のみを行う方法 

< ウレタン吹付け断熱 >


床下吹付ウレタン断熱

点検口や収納から床下に入り込み、ウレタン断熱を床の裏側に吹付ける方法があります。断熱材の厚みも吹付ける量によって簡単に調節ができ、さらに吹付けた断熱材により気密性もできるので、床下からの気流を遮ることができます。さらにお薦めするのが、断熱材を吹付けた床下を遮熱シートで包んでしまう方法です。


< 遮熱シートバリア >


床下遮熱シート

断熱材は、輻射による熱の伝達にはあまり効果がないので、それを補うために遮熱シートによる輻射熱をシャットアウトして、床下の冷気は伝えず室内の熱は逃がさない、『遮熱+断熱」工法をお勧めしています。


壁や外壁を壊さずに断熱を行う方法

< 断熱ボード >


断熱ボード

部屋の壁や天井に断熱材付きのボードを貼り、あとは内装の仕上げをするだけの簡単に行える断熱リフォームです。3㎝ほどのボード厚み分部屋は狭くなりますが、壁を解体して断熱をする費用を考えると格段にお安く済みます。

壁が厚くなると窓枠や入口枠よりも出る場合は、枠を付け足すなどの工事が必要となってきますが、内窓と一緒に行えば効果も見た目も良くなります。内装の仕上げは、自然素材の漆喰や珪藻土をお薦めします。


断熱のリフォームの参考価格

9帖部屋を断熱リフォームした場合

断熱リフォームは他の工事と一緒がお得!

 

断熱材は壁内(壁の中)で施工されている事がほとんどで、断熱のリフォームをするにあたって、断熱材のみで施工をすることは床下の断熱以外は不可能となります。よって他の工事と併用して行う必要があり、室内側から内装のリフォームを兼ねて行うか、外壁側から外装のリフォームを兼ねて行うかの2通りとなります。

 

断熱のリフォームをお考えの方は、家の構造によってどの様な断熱リフォームが一番適しているのかをアドバイスいたしますので一度ご相談ください。そして寒さや熱さに対するリフォーム対策には、窓のリフォームも一緒に行うことが効果的です。

☆  遮熱について

遮熱とは?

遮熱とは、住まいに侵入する75%太陽熱が輻射熱によるものですが、この輻射熱を抑えるための対策になります。断熱材では防げない輻射熱を、遮熱シート(アルミ素材)により90%以上カットし、断熱の効果を保つことができます。

遮熱の説明図

※断熱と遮熱のリフォームには、室内側か外壁側の壁や天井を一緒に工事することが必要となってきます。

断熱や遮熱だけを工事することはほとんど不可能となります。

リフォーム前の実測検証

目に見ることができない断熱や遮熱の効果を、赤外線温度計により効果があることを実証します。屋根裏と外壁面に遮熱シートを隙間なく貼っていくことで、輻射による熱の侵入を防ぎます。遮熱シートをする前の屋根裏の温度は29.3℃でしたが、遮熱シート1枚を貼るだけで25.1℃になり、-4.2℃の変化となりました。


遮熱をする

遮熱シートを貼り終えたら、その上から断熱材を施工することで、室内の熱は断熱材により保温され、外気の熱は遮熱により伝達されにくくなったわけです。

断熱をする

屋根や外壁から熱が伝わる部分に遮熱シート(サーモバリア)を貼り、家全体を包みこんでいきます。これにより、輻射による熱の伝達を抑えることができます。遮熱には、熱を反射させる空気層を設けることも忘れてはいけません。



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